ちょっとマニアックなMOD集

エフェクター自作は少し敷居が高いけど、

モディファイならちょっとやってみたい。

そういう方、けっこうおられると思います。

そういう方はもちろんのこと、

自作したんだけど、もうちょっと自分風にアレンジしたい人にも

参考になるかもしれないmodのアイデア集です。

クリッピング変更とかは、よくあるので、

今回はちょっとマニアックなものだけ取り揃えました。

電源部

意外と電源部分が重要です。

本当は電池で駆動させるのが一番なんだけど、

なかなかそういうわけにはいかないと思います。

特にACアダプターでエフェクターを動かしている方は、

電源を改良すると音が良くなるかもです。

コンデンサを低ESR品に

100uFや47uFといったデカい電解コンデンサのってますよね。

これがいわゆるパスコンとか呼ばれるやつで、

ここの電源部のコンデンサには、

OS-CONなどの低ESRのコンデンサを使うのがおすすめです。

ESRとは、コンデンサの性能を決める重要なパラメーターの一つで、

この場合、簡単にいうと電源のノイズ除去能力と関係してくるところです。

ESRが低いコンデンサほど、普通のコンデンサより

コンデンサのインピーダンスが低くなるので、ノイズ除去能力があがります。

ただし、インピーダンスが低くなるのは主に特定の周波数帯域ですので、

ノイズ除去能力があがるのも特定の周波数帯域です。

また容量を大きくしてもいいです。

容量が大きいほど電源部のLPFのカットオフ周波数が下がるので、ノイズが減ります。

このとき、一つのコンデンサで容量を大きくするより、

コンデンサをパラって並列合成で容量を増やしたほうが、

インピーダンスが低くなっていいと思います。

それに電解コンデンサは高周波での性能があまり良くないので、

高周波のノイズも除去できるようにと、

0.1uFとか1uFぐらいのセラミックコンデンサをパラることもあります。

外側からのノイズだけでなく内側からのノイズも考えた方が本当はいいです。

オペアンプが電流を引き込むことで、電源端子の電圧が揺れ、これが電源ノイズになります。

このノイズを外に漏らさないようにするために、

この小さなコンデンサは、オペアンプの電源端子に近づけたほうが良かったりもします。

デジタルICじゃない場合そこまで気にしなくてもいいかも知れませんが。

ちなみに電解コンデンサにセラコンはパラってもいいですが、

OS-CONは同じ基盤の中でセラコンとパラると距離が近すぎて(間に抵抗成分がない)

反共振というのを起こして逆に悪化したりすることがあるので気を付けましょう。

僕は最近、RubyconのZLHシリーズの220uFを2つパラるのにはまってます。

というか200個まとめ買いしたので、大量にあるんです。

抵抗に金皮を使う

以前ここで電流と抵抗とノイズの話をしました。

その話と関連してます。

+9Vに直列で入ってる47Ωぐらいの小さな抵抗ありますよね。

この抵抗には、ほかの抵抗と比べて結構電流が流れています。

なので、理論上は、キンピを使った方が電流雑音が減るかもしれません。

ただし、この抵抗のすぐ横には基本的にコンデンサがありますんで、

ノイズはもともと除去される仕様です。

バイアス電圧を変える

今回の記事の目玉です。

これは、TimmyやJanrayで使われているアイデアです。

普通こんなところ、あえてじゃなかったらずらさないと思うんで、

実際、効果あるんだと思います。

大体のエフェクターは赤で囲ったところのようにして

同じ値の抵抗を使って9Vの半分の4.5Vに分圧し、それをバイアスにしています。

オペアンプで信号を増幅するとき、出力は電源電圧より高くなりません。

つまりこの場合、理論上プラス側に4.5V、マイナス側に4.5Vまで増幅できます。

というわけで、ゲインをあげていくと、波形が上下4.5Vで潰れて対称にひずみます。

こんな感じです。

若干、対称じゃないのは、プラス側マイナス側の増幅限界にちょっとだけズレがあるからです。

さてここでバイアス電圧を変えるとどうでしょうか。

上の画像の赤マルのところのように、分圧している抵抗の片側の値を変えます。

するとこれは、バイアス電圧約5Vとなり

信号が5V中心にGND側に-5V、9V側に+4Vふれることができるようになります。

信号が増幅できる限界が±で1Vも違います。

つまり、+側が1V分クリップする電圧が低いわけです。

というわけで、こんな感じで非対称の歪になります。

ただ、これはクリッピングダイオードを入れてないときの話です。

TimmyやJanrayは、1N4148が二つずつ入っています。

二つずつ入っているので大体、上下1~1.5Vぐらいでクリッピングされます。

この場合上下1.5Vをこえて増幅されないので、

電源電圧どうこうはあんまり関係ないはずなんですが、

さっきも言った通り、意図してやってなかったら0.5Vもずらさないと思うので、

クリッパー挟んでてもたぶん効果あるんでしょう。

あのJan Rayの元になったと言われているOD/サウンドハウスでチェック!
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※補足

今まで理想オペアンプで考えてたので電源電圧まで増幅できましたが、

今度は現実のオペアンプで見てみます。

これはNJM4558のデータシートのグラフを拡張したものです。

オレンジのところが拡張したところです。

最大出力電圧 対 電源電圧のグラフを見ると(赤い点線のところ)

プラス側にもマイナス側にも2.5Vしか増幅できません。

今バイアスを5Vとずらしてるので、

プラス側には2V、マイナス側には3V増幅できます。

そのこと踏まえてクリッピングダイオードのことを考えると

LEDなんかを使えば電源電圧ギリギリらへんでクリッピングのスレッショルドを設定できるので、

もしかしたらかなりテイストの変わった音がするかもしれません。

なのでLandgraffのDODのmodとしてバイアス電圧いじってみるとおもしろいかもです。

歪みの対称、非対称のくだりは、クリッピングダイオードでよく言われますが、

電源部でもできるというところがポイントです。

ここをいじることで更なるエフェクター追求ができるかもしれません。

インプット部

まあここは、わりとよくある話なのであんまりおもしろくないかもです。

インプットはフットスイッチのノイズとか、

バッファとか、レスポンスとか低域とかに関係してくるところです。

入力からアースに2.2Mの対抗を挟む

これはLeqtiqueなどにも用いられている手法で、

スイッチを踏んだ時のポップノイズを抑えるためのものです。

完全にはなくなりません。

注意しなければいけないところは、

何も考えずに挟むと入力インピーダンスが低下しすぎることです。

この回路の場合R18に2.2M、R2に1Mを使うと個人的には完璧です。

この抵抗をよくプルダウン抵抗と呼んだりもするようです。

インプットのカップリングコンデンサの値を上げる。

インプットのカップリングコンデンサは、

隣の抵抗とローカットフィルターとしての役割を果たすので

あまり小さい値にすると低域が切れます。

0.022uF以上はあったほうがいいです。

僕はここにアキシャル型で、見た目がかっこいいJantzen AudioのCrosscapを使ったりします。

コンデンサは、高耐圧品のポリプロピレンをなんか使いたくなってしまいます。

ベース用にギターのエフェクターを使う場合は特に、ここはでかいコンデンサにした方がいいです。

インプットバッファ削除

バッファがないほうがレスポンスがいい気がするので、僕はとっています。

本家TSは電子スイッチをうまく動かすため、バッファを設ける必要があるらしいです。

確かに使うオペアンプによっては必要ですが、インピーダンスをさげるという用途では、

エフェクターでよく使われるようなオペアンプでは基本いりません。


この前段のバッファをとるならR3は2.2MにR4は1Mぐらいにしましょう。

C2は0.022uFでギターなら基本的にOKです。

アウトプット

カップリングコンデンサ変更。

インプットのところでも言いましたが

ここのコンデンサはローカットフィルターの役目も果たすので容量が大きい方がいいです。

抵抗の関係から、1uF以上を使うのが良いでしょう。

よく10uFの電解コンデンサを使っている場合がありますが、

音に直接影響するところなので、電解コンデンサはつかわないほうがいいです。

電解コンデンサは高域の性能がよくないです。

まあでもそれも味になるのだからエフェクターは面白いのです。

ここのコンデンサは、1uFを使っても計算上は低域はあまり変わらないので、

僕は1uFのマロリ150’sを使っています。

今ギャレットさんのところで買える1uFのマロリと

0.1uFのJantzenは寸法がほぼ同じなのでエフェクターのレイアウトを作るときに便利です。

アウトのバッファ

これがないエフェクターが結構あります。

これはRATの回路図ですが、これは一見バッファがあるからいいと思うんですが、

必要なのはVolumeの後なんです。

基本的に、歪みのエフェクターは歪みの段階で音が大きくなりますので、

エフェクターのVolumeをさげて使うことが多いと思うんですが、

RATのようにVolumeポットに100kを使っていると結構出力インピーダンスが上がります。

実用上あんまり問題ないかもしれないですが、

Volumeポットの後にはバッファがあった方がいいです。

レスポンスが悪くなりそうということで、バッファをおきたくない場合は、

Volumeポットは10kとかにしましょう。

まとめ

ちょっと長くなってしまったので、第一弾はこの辺で終了したいと思います。

どうてしたか?知らないのありました?

結構奥が深いので、またいろいろ試してみてください。

ではでは。

あのPUメーカが作る海外で評価の高いOD/サウンドハウスでチェック!
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